
この記事の要点
- 食品PRでは「おいしい」という評価を先に置かず、商品にどんな違いがあり、誰がどの場面で食べるかを確かめます。
- 食べ方や大きさなど、写真と説明の両方で伝わる特徴が企画の入口になります。
- 表示、材料、製造工程などの事実は担当部署で確認し、実際に見せられる場面だけ提案します。
食品の広報資料に「こだわりの味」「厳選素材」と書くだけでは、取材する側は何を撮ればよいのか迷います。味の評価は人によって違いますが、商品の大きさ、作る工程、食べる場面なら、確認できる事実として見せられます。
ここでは食品PRの切り口を探す順番を紹介します。須平が関わったパン屋の企画で確認できた内容と、別の架空商品を使った記入例を分けて説明します。特定の取材件数や売上への効果は示しません。
商品名より先に食べる人と場面を具体的にする
同じお菓子でも、仕事中に少しずつ食べるものと、家族で切り分けるものでは見せ方が変わります。商品担当に、想定した使い方だけでなく、実際に購入した人から聞いた使い方があるかを尋ねます。まだ販売前なら、仮説として扱い、利用者の事実と混ぜません。
たとえば架空の大きな焼き菓子なら、重さを数字で示す前に、どんな席で何人が分けることを想定したかを考えます。写真には比較対象を置き、実物より大きく見せる加工をしない方が、取材後の誤解も防ぎやすくなります。
一目で分かる違いと説明が必要な違いを分ける

食感や香りは文章だけでは伝わりにくい一方、サイズ、材料、工程は写真や現場で確認できます。何を一枚の写真で見せられるか、何は開発担当の説明が必要かを分けておくと、取材の準備がしやすくなります。
須平が以前パン屋の企画を考えたときは、当時としては珍しい「メガ盛り」「ギガ盛り」のような大きさを切り口にしました。企画は実施され、テレビ番組でも紹介されました。紹介件数や売上への効果は確認できていないため、成果の数字には置き換えません。
食品の特徴を取材材料に変える例
- 大きさ
- 見せられるもの
- 通常品との実物比較
- 説明で確かめること
- 重量、販売単位、分け方
- 材料
- 見せられるもの
- 使用する原材料と調理場面
- 説明で確かめること
- 産地や表示の根拠
- 食べ方
- 見せられるもの
- 盛り付けと利用場面
- 説明で確かめること
- 誰の声に基づく提案か
| 特徴 | 見せられるもの | 説明で確かめること |
|---|---|---|
| 大きさ | 通常品との実物比較 | 重量、販売単位、分け方 |
| 材料 | 使用する原材料と調理場面 | 産地や表示の根拠 |
| 食べ方 | 盛り付けと利用場面 | 誰の声に基づく提案か |
商品説明の事実と表示を担当者へ確認する
「健康に良い」「日本一」など強い表現を使う前に、根拠と表示できる条件を確認します。原材料、アレルギー、産地、価格、提供数は商品担当と品質管理担当が確認すべき項目です。企画上の面白さのために、確認できない言葉を増やさないでください。
取材を受けるなら、開発担当者がどの変更を説明できるか、製造工程を見せられるかも確かめます。撮影できない工程があれば、許諾済みの写真や図で説明できる範囲を用意します。
機能や比較の表現は根拠と一緒に確認する
健康に関する効果や「最大」といった比較を見出しにするなら、何を根拠にどの条件で使える表現かを品質管理・法務などの担当者に確認します。伝え方を先に決めて根拠を探すのではなく、示せる事実から言葉を選びます。
商品にある意外な特徴を企画へ変えたい場合は、MdiiiuMの商品PR支援についてご相談ください。
媒体と売り場で同じ期待を持てる発信にする
テレビ向けに大きさを見せるなら、紹介後に店や通販でどの商品を買えるのかが分かるようにします。SNSでは切り分ける場面を見せ、店頭ではサイズと価格を明示するなど、発信ごとの役割を分けます。
掲載が起きた後も、問い合わせや商品の感想を集めます。興味を持った理由と、買う前に分からなかったことを確かめると、次の発信で補う説明が見えてきます。
まとめ
食品PRの切り口は、味を褒める言葉の中ではなく、実物の違いや食べる場面にあります。担当者が事実を確認し、現場で見せられるものをそろえてから、媒体ごとに伝え方を選びます。
よくある質問
- 食品PRでは珍しい商品でないと取材されませんか?
- 珍しさだけが理由ではありません。使う場面、開発の経緯、地域や生活との関係など、確認できる事実から企画を考えます。掲載は保証されません。
- 「おいしい」を見出しに使ってもよいですか?
- 商品の訴求には使えますが、広報資料では材料や工程、食べる場面など、相手が確かめられる情報も添えます。
- パン屋の企画はどんな成果がありましたか?
- 大きさを切り口にした企画が実施され、テレビで紹介されたことは確認しています。紹介件数や売上への影響は確認していません。
この記事の監修者

須平 敦宣
株式会社MdiiiuM 代表取締役・放送作家
「めざましテレビ」「ガキの使い」「徹子の部屋」などに携わる放送作家。株式会社MdiiiuMの代表として企業の広報や商品PRの企画を提案しています。
プロフィールを見る監修範囲:食品PRの企画手順、架空の焼き菓子例、須平のパン屋企画の確認済み範囲。監修日:
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