動画・ドラマ企画

研修動画の作り方|内容の選び方から撮影・社内確認まで

監修 須平 敦宣株式会社MdiiiuM 代表取締役・放送作家
編集 MdiiiuM公開 更新
研修動画の絵コンテ、カチンコ、レンズを置いた机

この記事の要点

  • 研修動画は、受講後に社員が何をできるようになるかを決めてから形式を選びます。
  • 機器の操作は実演、判断が分かれる接客場面は会話と振り返りなど、教える内容で見せ方を変えます。
  • 撮影前に内容の確認者と改訂方法を決め、公開後は受講者が迷った箇所を次の版に反映します。

「新人研修を動画にしたい」と相談されても、いきなり台本や撮影日を決めることはできません。機器の操作を覚えてほしいのか、困った場面での判断を考えてほしいのかによって、必要な映像は変わるからです。

この記事では、研修担当者が社内の教材を動画にするときの順番を、架空の店舗研修を例に説明します。ドラマを使った研修の脚本については別の記事で扱い、ここでは形式の選定から配信後の見直しまでを整理します。

受講後にできるようになってほしい行動を決める

研修の目的は「接客品質を高める」だけでは撮影に移せません。たとえば店舗で商品の返品を受ける研修なら、受講後に「購入記録を確認し、返品条件を説明できる」と書くと、必要な映像と確認テストを考えやすくなります。

まず現場責任者に、新人が間違えやすい場面を聞きます。既存のマニュアルで解決できる疑問と、動きや会話を見せた方が伝わる疑問を分けてください。動画にする範囲を絞れば、改訂が必要になったときも対象を見つけやすくなります。

現場の手順と例外を別々に集める

通常の手順だけを撮ると、実際の問い合わせで判断に迷うことがあります。現場で使っている手順書に加えて、責任者へ相談する条件や、対応してはいけない行為を確認します。社内規程や法令に関わる内容は、研修担当者だけで確定せず、所管部署の確認を受けます。

学ぶ内容に合わせて映像の形式を選ぶ

操作実演、説明、会話の場面を比べる絵コンテ

同じ「研修動画」でも、操作を正確に見せる実演、制度を説明する講義、相手の立場を考えるドラマでは作り方が異なります。受講者がつまずく理由を先に決め、その理由を見せられる形式を選びましょう。架空の返品対応研修なら、レジ操作は手元の実演、断り方を考える場面は短い会話が候補になります。

研修内容と形式の組み合わせ例(架空)

機器の操作順
向く形式
実際の画面や手元の実演
確かめること
画面変更時に差し替えられるか
制度の概要
向く形式
短い説明と図
確かめること
規程の改訂日と確認担当
対応の判断
向く形式
会話の再現と振り返り
確かめること
「唯一の正解」と誤解させないか

撮影前に台本と確認の担当者をそろえる

台本には、話す内容だけでなく、何を映すか、画面上の資料をいつ出すかを書きます。実演では手元が隠れないか、説明の速度で動きを追えるかも確かめます。撮影後に重要な操作が映っていないと分かれば、撮り直しが必要になります。

撮影の承認は内容と表現で担当を分けると進めやすくなります。現場責任者は手順の正確さ、研修担当者は学習目標との一致、広報や法務は公開範囲と権利を確認します。出演する社員には利用範囲と改訂時の扱いを伝えておきます。

制作を頼むときに渡す資料

研修の対象者、教える手順、間違えやすい点、公開先、改訂予定を一枚にまとめます。素材の有無と、誰が内容を確定できるかも添えてください。「動画を一本作りたい」だけで見積もると、取材や台本作成、再撮影の範囲が曖昧になります。

研修内容を映像の企画や台本にする段階では、MdiiiuMの動画企画支援についてもご相談いただけます。

公開後は再生数より理解できなかった箇所を見る

視聴完了だけでは、受講者が手順を実行できるかは分かりません。受講後の短い確認問題や、現場で寄せられる質問を集め、どの説明で止まったかを確認します。配信基盤で視聴位置が分かる場合も、離脱理由はその数字だけでは断定できません。

制度や製品の画面が変わったら、教材のどの場面を直すか判断します。台本と元資料に改訂日を残し、差し替え用の短い章に分けておくと、全編を撮り直さずに更新できる場合があります。

まとめ

研修動画は撮影技術だけで決まるものではありません。受講者の行動、正確な手順、見せる形式、社内の確認者を決めてから制作し、使い始めてから分かりにくい箇所を直していきます。

よくある質問

研修資料をそのまま動画にしてもよいですか?
資料の読み上げで足りる内容もありますが、操作や会話を見せる方が伝わる部分は構成を変えます。先に受講者が何をできるようになるかを決めてください。
社内で撮影するか外注するかはどう決めますか?
内容の複雑さ、出演者や場所の手配、台本と編集に使える社内の時間で判断します。手順の事実確認は外注しても自社の担当者が行います。
一本の長さは何分が適切ですか?
一律の長さは決められません。学習目標ごとに章を分け、受講者が必要な手順を見直せる構成から考えます。

この記事の監修者

放送作家の須平敦宣

須平 敦宣

株式会社MdiiiuM 代表取締役・放送作家

「めざましテレビ」「ガキの使い」「徹子の部屋」などに携わる放送作家。株式会社MdiiiuMの代表として企業の広報や商品PRの企画を提案しています。

プロフィールを見る

監修範囲:研修目標、形式の選択、架空の返品対応例、発注前の確認事項。監修日:

MdiiiuMのサービス

SNS・動画の企画相談

MdiiiuMでは、研修で伝えたい内容を動画の企画や構成、台本へ落とし込むご相談を承ります。対象者、既存資料、公開時期を伺い、必要な制作範囲を一緒に整理します。

詳しくはSNS・動画の企画相談のご案内をご覧ください。

研修動画の企画を相談する