テレビ・メディア対応

テレビに取材してもらうには? 情報提供の準備と書き方

編集:MdiiiuM / 監修:須平 敦宣

公開 / 更新

工房でのインタビューをテレビカメラで撮影するイラスト
記事テーマのイメージイラスト

この記事の要点

  • 情報提供の窓口は番組や放送局の公式サイトで探し、募集内容と対象地域を確認します。
  • 資料には取り上げてほしい話に加え、話を聞ける人や撮影できる場面を具体的に書きます。
  • 連絡が来たら情報収集か撮影の相談かを確認し、社内で回答できる人につなぎます。

商品資料やプレスリリースを用意しても、テレビ局の誰に何を送ればよいのか迷うことがあります。番組の情報提供窓口を探すと同時に、資料から取材の場面を想像できるかも見直してみましょう。

たとえば修理工房が「高い技術を持っています」と伝えるだけでは、番組の担当者は何を撮影できるのか分かりません。職人が壊れた椅子を点検する様子や修理の工程を撮影できると伝われば、取材を検討する材料になります。そのためには職人の予定や撮影の許可も事前に確認する必要があります。

ここでは企業がテレビ番組に情報を提供する場合の準備と資料の書き方を紹介します。出演オーディションへの応募や広告枠の購入については扱いません。

番組の公式サイトで情報提供の窓口を探す

知り合いの担当者がいない場合は、番組・放送局の公式サイトで「情報提供」「取材依頼」の案内を探します。窓口ごとに募集する内容や対象地域が異なるため、まず自社の題材が受付対象に合うかを確認してください。

以下は2026年10月13日に募集内容を確認した例です。事件・疑問などを受け付ける報道の窓口も含みます。商品の発売情報だけを送る先として一律に使うのではなく、番組が扱う話題と結びつく事実があるかを読んで判断します。

指定フォームがあれば、その項目と条件に従います。写真・動画は提供できる素材かを確認し、撮影日や内容も添えます。受付先があることは、返信や取材、放送の約束を意味しません。

公式の情報提供窓口の例と、送る前に読む点

読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」
事件や政治、身近な疑問などの情報を募集。送ろうとしている題材が番組で扱う話題に合うか確認する。
日本テレビ「#みんなのギモン」
疑問・不満、不正や事件などの情報を募集。一般的な商品紹介の受付窓口とは区別して考える。
とちぎテレビ「とちテレNEWS9」
フォームに「情報提供」「取材依頼」などの項目がある。地域のニュースとして関係がある題材かを確認する。

出典:情報ライブ ミヤネ屋「情報提供募集」(読売テレビ) / 「#みんなのギモン」情報提供案内(日本テレビ) / 「とちテレNEWS9」へのご意見・情報提供(とちぎテレビ)

自社の題材が合うコーナーを探す

送り先を選ぶときは、公式サイトや実際の放送で自社の題材に近いコーナーを確認します。同じ修理工房でも、暮らしの工夫を紹介する番組と地域の企業を訪ねる番組では伝える内容が変わります。

番組の視聴者が知りたいことを考える

暮らしの工夫を扱う番組なら、自宅の家具を修理に出す前に確かめることを紹介できます。地域の企業を訪ねる番組なら、職人の仕事やその土地で工房を続ける理由が題材になりそうです。視聴者が知りたいことを考え、自社から提供できる情報を探しましょう。

今取り上げる理由を伝える

一般向けの見学日や新しい取り組みがある場合は、実施日と公開できる内容も伝えます。今取り上げる理由があれば、番組側も放送時期と合わせて検討できます。

取材に対応できる人と撮影できる作業を確認する

椅子の修理工程について職人に聞き取りをする広報担当者
取材を提案する前に、説明できる人と撮影できる工程を現場で確かめます。架空の工房を描いたAI生成イメージです。

撮影候補は、現場の担当者と一緒に洗い出します。修理工房なら、壊れた箇所の点検、道具を使う作業、直した後の動作確認などです。実際に撮影できる工程と、その時間帯を確認してください。

「社長が説明できます」だけでは、作業の細部を聞かれたときに答えられないことがあります。経営の話は社長、工程の話は職人というように、何について話せる人かを分けておくと、問い合わせに答えやすくなります。

顧客の持ち物や顔、社外秘の図面が映る場合は、撮影の可否を先に確認します。撮影用に工程を再現するなら、通常の作業と違う点を番組側へ伝えます。実際に起きたことや、普段の様子として説明することはできません。

現場に確認してから送る情報

撮れるもの
作業名と、その前後で何が変わるか。参考写真があれば添える
説明できる人
担当者の役割、話せる内容、対応可能な日時
場所・時間
所在地、作業が行われる時間、撮影に必要な準備
撮れないもの
顧客情報、非公開工程、立ち入りができない場所
裏づけ
仕様、記録、数字の集計条件。誰が確認できるか

情報提供文の冒頭に取り上げてほしい話を書く

冒頭には、取り上げてほしい話と、なぜ今伝えるのかを書きます。会社沿革や代表者の長い挨拶から始めると、題材にたどり着くまで読んでもらう必要があります。詳しい会社情報や商品仕様は、本文の後半や補足資料へ回せます。

以下は、見学日を設ける修理工房を想定した送付文です。説明用の架空例なので、角括弧の箇所も含めて、実際に確認した事実へ置き換えてください。フォームの場合は、指定された項目・文字数に合わせて使います。

テレビ向け情報提供文の記入例(架空の修理工房)

件名
【情報提供】家具を捨てる前に確かめたい修理の判断点/[地域名]の工房見学日
冒頭
[工房名]では[開催日]に一般見学日を設けます。職人が椅子の傷みを点検し、修理方法を説明する様子をご覧いただけます。
視聴者に伝えられること
ご家庭の椅子を修理に出す際、どの部分の写真や情報を工房へ伝えるとよいか、実物を使って説明できます。
撮影できる場面
点検、[撮影可能な修理工程]、修理後の確認を撮影できます。お預かり品の撮影は所有者の許可があるものに限ります。
対応日時・資料
取材対応は[日時]、場所は[所在地]です。工程の参考写真と、見学会の案内をご用意しています。
連絡先
[担当者の氏名・部署・メール・電話番号・対応時間]

番組に送る題材や資料について相談したいときは、MdiiiuMの商品PR支援をご覧ください。

視聴者に身近な話題から活動を伝えた事例

PR TIMESの対談記事では、認定NPO法人テラ・ルネッサンスが動物園で不要なスマートフォンを回収した取り組みを紹介しています。記事では、身近なスマートフォンとゴリラの保全を結びつけ、背景の問題まで説明できる題材として取り上げられています。

この事例から企画の参考にできるのは、自社が伝えたい活動を、視聴者にも接点のあるものから説明する考え方です。修理工房なら「当社の技術」から始めるほかに、「家にある椅子を捨てる前に何を確かめるか」から話す案があります。これは当記事の編集上の提案で、同じ方法で取材が決まることを示すものではありません。

出典:テレビの取材フローと情報提供に関する番組制作経験者の対談(PR TIMES)

取材の連絡が来たら企画の進み具合を確認する

「詳しく話を聞きたい」という連絡は、企画を検討するための情報収集かもしれません。PR TIMESの番組制作経験者による解説でも、番組テーマが固まる前に企業へ連絡する場合があるとされています。

折り返す前に、番組名、担当者の所属・氏名、聞きたい内容、回答期限を記録します。そのうえで「いまは情報収集でしょうか、撮影日程のご相談でしょうか」と段階を確認してください。社内にも、聞き取りの打診があったのか、撮影予定が決まったのかを分けて共有します。

出典:テレビの取材フローと情報提供に関する番組制作経験者の対談(PR TIMES)

社内の窓口と確認担当を決める

撮影の相談へ進んだら現場の日程と公開できる情報を確認します。連絡は窓口担当に集めます。商品の仕様は商品担当に、撮影範囲は現場責任者に確認してから回答してください。回答期限に間に合わない場合も、いつ返せるかを先に伝えます。

放送予定、確認できる内容、提供素材の使用条件などは、相手と合意した範囲を記録してください。番組の構成や編集について、企業の希望がそのまま通るとは限りません。取材・撮影・放送それぞれの段階で、決まったことと未定のことを更新していきます。

まとめ

送る前に資料の冒頭を別の担当者にも読んでもらいましょう。何を紹介したいのか、誰に話を聞けるのか、どんな場面を撮影できるのかが伝われば、番組側も取材の相談をしやすくなります。答えられない項目が残っているときは現場に確認してから送ってください。

よくある質問

テレビ局に知り合いがいなくても情報提供できますか?
番組・放送局が公開している情報提供窓口を使う方法があります。受付対象と条件を読み、番組に合う題材を送ってください。窓口があることと、取材や返信が確約されることは別です。
プレスリリースをそのまま送ってもよいですか?
受付条件に合い、題材が伝わる資料なら候補になります。ただし、発売日や価格だけでなく、撮影できる場面、説明する人、対応可能な日時も伝えたい情報です。別資料を増やす前に、本文や補足情報で不足を埋められるか見直してください。
「テレビで紹介します」と費用を提示されました。通常の取材ですか?
その言葉だけでは判断できません。番組・コーナー名、相手の所属、契約相手、支払う費用の内訳、放送の条件を文書で確認してください。広告や有料の企画提案であれば、その条件で利用するかを検討します。不明な点を残したまま契約しないようにしましょう。
メールと電話、どちらで取材をお願いすればよいですか?
まず公式サイトにある受付方法に従ってください。フォームやメールが指定されていれば、題材・対応可能な日時・連絡先をまとめて送ります。電話が案内されている場合は受付時間と用途を確認します。返信がないときは送付履歴を残し、新しい写真や日程の確定など追加できる材料があるかを見直しましょう。

出典・参考資料

記入例・比較表は、考え方を説明するための編集例です。実際の案件や成果を示すものではありません。

この記事の監修者

放送作家の須平敦宣

須平 敦宣

株式会社MdiiiuM 代表取締役・放送作家

番組づくりの経験をもとに企業の広報や商品PRの企画を提案しています。商品を紹介する話題の選び方やプレスリリースの書き方についても相談を受けています。

プロフィールを見る

監修範囲:番組選定の考え方、情報提供書の項目、取材準備への引き継ぎ。監修日:

MdiiiuMのサービス

商品・サービスのPR相談

MdiiiuMでは商品や事業の内容を伺い、番組に紹介する題材や資料の書き方を一緒に考えます。商品資料はあるものの取材につながる話にまとまらないときや、何を撮影してもらえるか迷うときにご相談ください。取材に対応できそうな人や現場についてもお聞かせください。

詳しくは商品・サービスのPR相談のご案内をご覧ください。

テレビに伝える切り口・資料を相談する